認証機関にはどんなものがある?
日本:有機JAS規格
日本には農林水産省が認める有機JAS規格というものがあります。
この機関の認証を得ると「オーガニック」、「有機」と名乗れるようになります。
EU:Euro Leaf(ユーロ・リーフ)
EUでも有機食品を認定する基準があり、それを満たしたものにはユーロ・リーフのロゴを貼ることが許されます。なお、2012年から有機ロゴの表示が義務となっています。ただし、非包装の食品や輸入品の場合はロゴの使用は任意です。
セパージュが取り扱うワイナリーでこの認証を取得しているのは:Domaine de Cébène, Domaine Deneufbourg, Domaine le Roc des Anges, Domaine le Conte des Floris
フランス:ECOCERT(エコサート)
1991年に設立されたECOCERTは、フランス経済省と農務省が認めた国際有機認証機関です。現在では、フランスのトゥールーズを本部として世界各地に23の支社を置き、80を超える国で有機認証をしています。日本にも支社が置かれています。
フランス:AB認証
1981年にフランス政府や有機栽培などに関する指針を制定し、1985年以降基準を満たす有機食品にビオ認定、オーガニック認定のマークとしてABマークが使われています。ただし、このABマークを貼れるのはEU国内で加工された製品であって、先ほどご紹介したECOCERTの厳格な審査をクリアしたものに限ります。
セパージュが取り扱うワイナリーでこの認証を取得しているのは:Domaine Combel La Serre, Domaine Alain Chabanon, Domaine Berthollier, La Nouvelle Donne, Domaine des Soulanes, Domaine les Ondines, Domaine Saint Damien
ドイツ:Demeter(デメター)
ドイツで一番古い民間認証団体のdemeter。その基準は極めて厳しく、ビオディナミ農法と呼ばれる方法で造られた有機食品のみがdemeterの認証を受けられます。これに認められたワインのラベルには、demeterの認証マークをつけることが可能です。
<オーガニックワインに使うブドウの栽培方法>
オーガニックワインに使うブドウを栽培するには以下3つの方法があります。それぞれ説明していきますが、まず知ってほしいのはリュット・レゾネよりもビオロジック、ビオロジックよりもビオディナミのほうが厳格な決まりがあるということです。どれも使用する化学物質を少なく、自然に近い状態で栽培する農法ですが、決まりには差があります。
① リュット・レゾネ農法:減農薬農法とも言われるリュット・レゾネ農法は、完全に化学肥料などを使わないわけではありません。基本的には化学肥料や農薬などを使わずに栽培しますが、必要に迫られた場合には極少量なら農薬の使用が認められています。リュット・レゾネ農法には明確な定義もなく認証団体もないため、使う農薬の量に関しては、農家の良心を信じるしかないというのが現状です。オーガニックにしたくても、シャンパーニュやシャブリ地方などの厳しい環境では年によって農薬を使わなくてはならなくなることもあります。そういった地域ではリュット・レゾネ農法を使ってブドウが造られています。
② ビオロジック農法:有機農法とも呼ばれるビオロジック農法。リュット・レゾネ農法とは違い、化学肥料や除草剤、農薬などは使用できませんので、動物のフンなどを肥料として使ってブドウを育てています。ただし、ボルドー液という病気予防のための伝統的な農薬だけは例外として使って良いとされています。収穫は機械を使わず、手摘みで行われます。
③ ビオディナミ農法:ビオディナミ農法は、基本的にはビオロジック農法と同様です。異なる点としては、ルドルフ・シュタイナーというオーストラリアの哲学者が提唱した理論に基づき、栽培するうえで天体や宇宙の力も活用するという農法です。具体的には、月や星座の動きによって肥料を散布したりブドウを収穫したりする日取りを決めるというものです。かの有名なロマネコンティに使うブドウを造る際には、このビオディナミ農法が使われます。
セパージュが取り扱うワイナリーでこの認証を取得しているのは:Domaines Goisot, Domaine Olivier Pithon, Mas d'Espanet, Domaine de l'Oustal Blanc, Domaine Danjou Banessy, Domaine le Soula, Domaine Tribouley, Château Couronneau
HVE(環境価値重視認証)とは?
HVE認証(「高い環境価値」意味)はブドウの栽培からボトル詰めまで、適切なアプローチを採用することを選択した農業従事者/ブドウ栽培者に与えられます。環境認証は、生物多様性の保全、植物防疫戦略、施肥管理、水資源対策の4つの分野について規定を順守した農業従事者に与えられるもので、3段階のレベルがあります。環境認証は、「生物多様性の保全」、「植物防疫戦略」、「施肥管理」、「水資源対策」の4つの分野について規定を順守した農業従事者に、与えられるもので、3段階のレベルがあります。中でも、HVE 「=Haute Valeur Environnementale(環境価値重視認証)」は農業事業者を対象とした環境認証では最高レベルの認証です。
レベル1_現状の把握 –ブドウ栽培者が「持続可能な」栽培に関する基本的な知識を持つことを意味します。
レベル2_定められた項目を遵守 – 4分野16の基準を遵守している。
レベル3_定められた指標を達成 – 生物多様性の尊重、害虫対策、肥料および灌漑の騒音管理といった指標を基にしています。
※レベル2とレベル3は農業省が認証した認証機関によって認証されます。4分野について、設定された細かい指標をクリアしており、HVEのロゴを貼付することができる。HVE(環境価値重視認証)はすべての農業分野に関した認証であり、現状では約80%がぶどう栽培に適用されています。2020年7月現在、登録件数8,218軒のうちボルドーのあるジロンド県が、1,610軒とトップを走ります。
セパージュが取り扱うワイナリーでこの認証を取得しているのは:Château de la Font du Loup, Château de Plaisance, Domaine Schoenheitz
このブログで紹介されたワインやワイナリー
Soulaneという名前は地元の「南南東に向いた崖」と いう言葉に由来し、ドメーヌは2002年に創設されました。 Tautavelと Mauryの間に位置し、現在はCathyとDaniel Laffiteが所有しています。
ワイナリーはガリグに縁どられた天然の回廊に囲まれ、カタール地域の最後の要塞として知られるケリブ城の建つ峻嶮な岩山の麓にあります。
ワイナリー
17ヘクタールの敷地は4つの主要な畑に分かれており16の区画から成り立っています。
変成頁岩、堆積泥灰土、粘土、石灰石から成る土壌は、乾燥し小石が多く、急こう配の地形にぶどうの樹が栽培されています。Danielは「年に2足は ブーツをダメにしますよ!」と、ジョークを言います。ぶどうが地中の水分に達することができるよう、多くの時間を使って土壌と戦っているのです。 「なにせここでは400ミリしか雨が降らないのですから」。
一方で、トラモンターナと呼ばれる乾いた北西の風の影響で、例外的な陽光の恩恵を受けることができ、植物にとっては恵まれていると言えます。
ワインの醸造
オーガニック農法を尊重し、将来の世代のための環境保全を行っています。
<オーガニック農法はマーケティングのためよりも哲学である>との見解です。
収穫はすべて手摘みで行われ、必要な場合は畑で選別されます。
伝統的な醸造方法を用い、収穫したブドウは除梗し、区画単位毎に小さな樽を用います。
ワイン品種の持つ特徴、テロワールの特徴そしてブレンドの特徴を最大限引き出すためです。
Danielは果実味がしっかりと感じられ、フレッシュなフレーバーで、滑らかなタンニンを持つワインを好んでいます。

80年代初頭、ドゥニ・アルマンはソミエール(ガール県)に近いマス・デスパネに移り住み、その地の古樹を保全し、テロワールに最適な白のぶどう品種を植樹しました。どのようなワインが表現できるのかに関心を寄せ、良いワインは良いぶどう畑から造られるという思いの下、ビオディナミ農法を選択し(AB 有機栽培認証とデメテール・ビオディナミ認証)、畑では除草剤等を用いず機械耕作を実施しています。
カーヴでの醸造作業は非常に自然な方法で行い、人の介入を極力抑えました。結果はアニエスとドゥニが望んだ通りの出来に!マス・デスパネのワインはそのテロワールを完璧に反映していました。赤ワインは爽やかで飲みやすい美味しさ、白ワインは軽やかでフレッシュに仕上がっています。

La Font du Loup(狼の噴水)は、 Courthézon コミューン内のChâteauneuf-du-Pape の中心にある有名な地の真ん中に位置する、自然泉の名前に由来しています。その言い伝えによると、プロヴァンス地方の平原に続く道を作るためにVentoux 山の近くに住む狼にその泉の水を飲むのを止めさせたそうです。今日では、孫娘であるAnne-Charlotte Meliaが彼女の夫であるLaurentと農園を管理し、ワイン造りを行っています。「私は大樽から生まれたのよ」と私たちに言いました。「私たちの農園は丘の頂上に位置し北向きです。この立地と砂地(有名なChâteau Rayasに近い)からフレッシュでエレガント 、繊細さが生み出されます。細部にまでこだわったワイン造りをし、余計な手は加えず冷温で中古のオーク樽を使用したワイン醸造を行っています。」
テロワール
土壌の大部分は砂です。通常、砂は十分な 水量を含有し続けられない為、ぶどう畑と しては最適ではありません。しかし近くの 源泉が地下 50 メートル付近に表層水脈を作 り出し、必要に応じて灌漑を行うことがで きるのです。
ワイン醸造
果実は手摘みし、選別し、傷がつかないよ うに小さな籠に入れます。 区画ごとに樽もしくはタンクで、土地固有 の酵母を使って発酵を行っています。
伝説
ドメーヌは天然の源泉の近くに位置し、ヴァ ントゥー山から狼が水を飲みに来ていまし た。そのことがドメーヌの名前の由来になっ ています:狼の泉。